40代を過ぎてから、若い頃と同じケアでは追いつかない「深刻な乾燥」や「ハリ不足」に悩んでいませんか?
「良い」と言われる化粧品はたくさんありますが、特に「ライスパワー」という成分は種類が多くて、「一体どれが自分に合うの?」と迷ってしまいますよね。
特にご質問の多いのが、「ライスパワーNo.11」と「No.11+(プラス)」の違いについてです。
当記事では、この2つの成分の決定的な違いと、肌悩み別のおすすめの選び方について、元美容部員の視点から分かりやすく解説します。
【結論】ライスパワー11の「効果」と「11プラス」との決定的な「違い」
まず結論からお伝えします。どちらも素晴らしい成分ですが、「シワ改善」を求めるかどうかが、最大の分かれ道です。
この2つの成分は、名前は似ていますが、厚生労働省が認めた「効能」が明確に異なります。まずはその核心的な違いから押さえていきましょう。
ライスパワーNo.11の唯一無二の「効果」とは?
ライスパワーNo.11(以下、No.11)は、2001年に厚生労働省から「新規」の有効成分として承認された、非常に画期的な成分です。
その承認された効能は、「皮膚水分保持能の改善」というもの。これは、当時(そして今も)日本で唯一、この効能を認められた成分です。
美容部員時代、多くの「保湿成分」を扱ってきましたが、No.11はそれらとは一線を画します。なぜなら、単に肌表面にフタをして「保湿」するのではなく、肌が自ら潤いを創り出し、蓄える力そのものを改善する、という根本的なアプローチが科学的に認められたからです。
いわば、「乾燥肌」という肌質そのものに働きかける、根本ケアのための成分と言えます。
ライスパワーNo.11+の「プラス」の意味とは?
ライスパワーNo.11+(以下、No.11+)は、そのNo.11の登場から約20年を経て、2023年に開発された「進化版」です。
最大の特徴は、No.11が持つ「皮膚水分保持能の改善」効果はそのままに、新たに「シワ改善」の効能が追加されたこと。
これにより、No.11+は、日本で史上初めて「皮膚水分保持能の改善」と「シワ改善」という、2つの効能を併せ持つ医薬部外品の有効成分として承認されました(出典:勇心酒造 ニュースリリース)。
ここがポイント
「プラス」とは、従来の保湿改善に加えて「シワ改善」効果がプラスされた、という意味なのです。
結論:シワ改善が追加されたNo.11+は、No.11の進化版
もうお分かりですね。2つの違いは非常にシンプルです。
【No.11とNo.11+の決定的な違い】
- No.11:乾燥対策に特化。
効能:「皮膚水分保持能の改善」のみ - No.11+:乾燥+シワ対策。
効能:「皮膚水分保持能の改善」+「シワ改善」
No.11+は、No.11の機能を含んだ完全な上位互換(機能追加版)です。
「じゃあ、全員No.11+を選べば良いの?」と思うかもしれませんが、そう単純でもありません。当然、機能が追加された分、製品の価格帯も変わってきます。
まずは、両者のベースとなっている「皮膚水分保持能の改善」という素晴らしい効果について、もう少し深く掘り下げてみましょう。
「補う」から「創り出す」肌へ。ライスパワー11の本当の「効果」
「皮膚水分保持能の改善」と言われても、ピンと来ないかもしれません。これは、私たちが普段行っている「保湿」とは、似ているようで全く非なるアプローチなのです。
一般的な「保湿」と「皮膚水分保持能の改善」は全くの別物
私たちが普段、ドラッグストアやデパートで手にする「保湿化粧品」。その多くは、ヒアルロン酸やコラーゲン、あるいは「セラミド配合」を謳うものです。
これら一般的な保湿ケアは、例えるなら「外から補う」アプローチです。
- 肌の表面に保湿成分を塗布する。
- 水分の蒸発を防ぐ「フタ」の役割を果たす。
- 一時的に角質層を潤わせ、しっとりさせる。
これらは確かに即時的な潤いを与えてくれる、大切なお手入れです。しかし、その効果は洗顔などで成分が失われれば、時間の経過とともに低下してしまいます。残念ながら、肌の根本的な乾燥しやすさ(=体質)は改善されていません。
ライスパワーNo.11は「内から創り出す」アプローチ
No.11は、この「補う」ケアとは対照的に、「肌が自ら潤いを創り出し、蓄える力」そのものに働きかけます。これこそが「保湿」ではなく「水分保持能の改善」と呼ばれる理由です。
効果の鍵は「セラミド」を肌自らが生み出す力
では、どうやって「肌自らが潤う力」を高めるのでしょうか。その鍵を握るのが、お肌のバリア機能の主役である「セラミド」です。
よく「肌のバリア機能」と言いますが、これは肌の表面にある「角質層」が担っています。角質層はよく「レンガとセメント」に例えられます。
- レンガ:角質細胞(肌の細胞の死骸)
- セメント:角質細胞間脂質(細胞と細胞の間を埋める脂)
この「セメント」の約50%を占める主成分こそが「セラミド」です。セラミドが隙間なくびっしりと細胞間を満たしている肌は、バリア機能が強固で、内部の水分が蒸発しにくく、外部からの刺激も受けにくい「健康な肌」です。
しかし、年齢を重ねたり、乾燥肌に悩んでいたりする方の肌は、この「セラミド」が大幅に減少しています。セメントがスカスカになった壁のように、バリア機能が低下し、水分はどんどん蒸発し、刺激も受けやすい状態(=乾燥肌・敏感肌)になっているのです。
ここで、ライスパワーNo.11の出番です。
従来の「セラミド配合化粧品」は、この不足したセラミドを「外から補う」ものでした。一方、No.11の作用は全く異なります。
- 深層への浸透:No.11は、従来の保湿成分が留まる角質層(レンガとセメントの層)を超え、その下にある、肌細胞が生まれる「基底層」まで浸透します。
- 細胞への直接作用:そして、セラミドを生み出す肌の細胞(ケラチノサイト)に直接作用します。
- 「セラミド産生」の促進:「セラミドを外から補う」のではなく、「肌自らがセラミドを産生する能力」そのものを高めるのです。
No.11を使い続けると、肌内部でセラミドがどんどん生み出されます。その結果、角質層が健やかで良質なセラミド(セメント)で満たされます。
これが、No.11が肌の「体質改善」を促し、乾燥に悩まない健やかな肌の土台を育む、と言われるメカニズムです。
乾燥による「毛穴」の目立ちにも効果が期待できる理由
美容部員時代、お客様から「毛穴」に関するご相談も本当に多くいただきました。実は「毛穴悩み」と一口に言っても、原因は一つではありません。
あなたの毛穴はどのタイプ?
- 皮脂毛穴(開き毛穴・詰まり毛穴):Tゾーンなど、過剰な皮脂分泌により、毛穴が押し広げられたり、皮脂が詰まったりする状態。
- 乾燥毛穴(たるみ毛穴):肌全体の乾燥やハリ不足により、毛穴の周りの皮膚がしぼんで落ち込み、毛穴が涙型や縦に流れるように目立つ状態。
もし、あなたの毛穴が後者の「乾燥毛穴(たるみ毛穴)」であれば、ライスパワーNo.11は非常に有効な選択肢となります。
なぜなら、No.11の効果で肌の水分保持能が高まり、肌内部がセラミドなどの潤いでふっくらと満たされると、肌のキメが整います。その結果、乾燥でしぼんでいた毛穴の周りの皮膚が内側から持ち上がり、落ち込んでいた毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できるのです。
逆に、Tゾーンのテカリがひどい「皮脂毛穴」の場合は、No.11では解決しません。その場合は後述する「ライスパワーNo.6」が専門となります。
シワにも効く「ライスパワー11プラス」のダブル効果と「違い」
さて、お待たせしました。No.11の「保湿改善」という素晴らしい土台を理解した上で、いよいよ進化版である「No.11+」の「プラス」たる所以、「シワ改善」効果について詳しく見ていきましょう。
40代、50代と年齢を重ねると、「乾燥」だけでなく「シワ」も深刻な悩みになってきますよね。No.11+は、その両方に1本でアプローチできるのが最大の強みです。
No.11の効果(保湿改善)はそのまま継承
まず、とても重要な大前提として、No.11+は、No.11が持つ「皮膚水分保持能の改善」(=セラミド産生促進)効果を完全に継承しています。
「シワ改善」と聞くと、保湿がおろそかになるのでは?と心配される方もいらっしゃいますが、全く逆です。
保湿の土台をしっかり整え、バリア機能を改善しながら、同時にシワという構造的な悩みにもアプローチできる。これがNo.11+の画期的な点です。
No.11+独自の「シワ改善」のメカニズムとは?
No.11+が「シワ改善」を実現するメカニズムは、単一のアプローチではなく、肌の複数の層へ多角的に働きかける「総合力」によるものです。
中学生でも分かるように、お肌を「家」に例えて説明しますね。
- 表皮(家の壁紙):肌の一番外側。乾燥小ジワなどができる場所。
- 真皮(家の柱):肌のハリ・弾力を支える土台。コラーゲンやエラスチンがある場所。
- 基底膜(家の基礎):「壁紙(表皮)」と「柱(真皮)」をつなぐ、家の土台となる非常に重要な膜。
No.11+は、この「壁紙」「基礎」「柱」の全てにアプローチします。
アプローチ1:基底膜ケア(家の基礎を守る!)
シワの形成には、表皮と真皮をつなぐ「基底膜」の劣化が深く関わっています。紫外線などのダメージでこの「基礎」が破壊されると、いくら柱がしっかりしていても、上の壁紙(表皮)が陥没し、シワが定着してしまいます。
No.11+は、この基底膜の主成分であるコラーゲンの産生を促進し、同時に基底膜を分解してしまう酵素(MMP-2など)の活性を抑制します。家の「基礎」を守り、強化することで、シワの形成を防ぎ、改善に導きます。
アプローチ2:表皮の健全化(家の壁紙を潤す!)
No.11+は、壁紙である「表皮」も健全化します。No.11の得意分野であるセラミドに加え、NMF(天然保湿因子)や表皮ヒアルロン酸の産生も促進。表皮がこれらの潤い成分で満たされることで、肌の柔軟性が高まり、乾燥小ジワや表皮性のシワが改善されます。
アプローチ3:真皮へのアプローチ(家の柱を太くする!)
深いシワ(真皮性シワ)の原因は、家の「柱」である「真皮」のコラーゲンが減少することです。No.11+は、真皮の線維芽細胞(コラーゲンを作る工場)に働きかけ、真皮コラーゲンの産生も増加させることが確認されています。
この「表皮・基底膜・真皮」への三重のアプローチにより、No.11+は、日本香粧品学会のガイドラインに基づくシワグレード3~5 (やや深いシワ)において、8週間の使用で有意な改善効果が認められています。
ただ潤すだけでなく、肌の構造そのものに働きかけてシワを改善する。これがNo.11+の「ダブル効果」の正体です。
【徹底比較】No.11a・No.6との違いは?肌悩み別エキス早見表
さて、ライスパワーエキスには、他にも混乱しやすい仲間たちがいます。「プラス(+)」の他にも、「アルファ(a)」や「No.6」など…。
ここで、それぞれの違いを明確にして、あなたの肌悩みに本当に必要なエキスを見極めましょう。
「No.11a(アルファ)」との違い:機能(プラス)か、濃度(アルファ)か
これは、私がお客様から最も多く受けた質問の一つです。「No.11+」と「No.11a」。名前はそっくりですが、これは全く別の軸での比較になります。
- No.11+(プラス):No.11に「シワ改善」機能を追加(Plus)したもの。
- No.11a(アルファ):No.11を「3倍」に濃縮(Alpha)したもの。
No.11aは、ライスパワーNo.11の「3倍濃縮版」です。そのため、効能はNo.11と同じ「皮膚水分保持能の改善」のみ。シワ改善の効能は承認されていません。
「No.11を使ったことがあるけれど、物足りなかった」「より深刻な乾燥肌で、とにかく高い保湿改善効果が欲しい」という方に向けた、高濃度処方と言えます。
機能(シワ改善)を追加したのが「プラス」、濃度(保湿改善力)を強化したのが「アルファ」と覚えてください。
「No.6」との違い:乾燥肌(No.11)と脂性肌(No.6)
こちらは非常に分かりやすい違いです。対象となる肌質が「正反対」です。
- No.11:水分を「増やす」ケア(皮膚水分保持能の改善)→ 乾燥肌向け
- No.6:油分を「減らす」ケア(皮脂分泌の抑制)→ 脂性肌向け
ライスパワーNo.6も医薬部外品の有効成分であり、その効能は日本で唯一承認されている「皮脂分泌の抑制」です。
従来の皮脂ケア(あぶらとり紙や、洗浄力の強い洗顔)が、表面的な皮脂の「除去」に留まるのに対し、No.6は皮脂腺に直接働きかけ、皮脂分泌そのものを根本から抑制します。
Tゾーンのテカリ、過剰な皮脂による「開き毛穴」や「詰まり毛穴」、ニキビにお悩みの方は、No.11ではなくNo.6が適しています。
ひと目でわかる!ライスパワーエキス比較表
主要な4つの違いを、表にまとめました。ご自身の悩みがどこに当てはまるか、チェックしてみてくださいね。
| 成分名 | 医薬部外品の効能 | 主な作用機序 | 特徴 | 主な対象の肌悩み |
|---|---|---|---|---|
| ライスパワーNo.11 | 皮膚水分保持能の改善 | セラミド産生を促進 | 基本となる成分 | 乾燥肌、インナードライ、乾燥毛穴 |
| ライスパワーNo.11+ (プラス) | 皮膚水分保持能の改善 + シワ改善 | セラミド産生促進、コラーゲン産生促進(表皮・真皮・基底膜) | No.11の進化版(機能追加) | 乾燥肌 + シワ(特に深いシワ) |
| ライスパワーNo.11a (アルファ) | 皮膚水分保持能の改善 | セラミド産生を促進 | No.11の3倍濃縮版 | 深刻な乾燥肌、より高い保湿効果を求める肌 |
| ライスパワーNo.6 | 皮脂分泌の抑制 | 皮脂腺に働きかけ、皮脂分泌を抑制 | 唯一の「皮脂分泌抑制」有効成分 | 脂性肌、混合肌、皮脂毛穴、ニキビ |
「ライスパワー11は効果なし」の悪い口コミは本当?
ここまで素晴らしい効果を解説してきましたが、インターネットで検索すると、「ライスパワー11 効かない」「悪い口コミ」といった不安な言葉も目に入ります。
これには、成分の特性とユーザー様の「期待値」との間に、いくつかの「ズレ」が生じていることが原因だと、私は分析しています。元美容部員の視点から、この不安に切り込んでみましょう。
理由1:即効性を期待している(効果実感には継続が必要)
「悪い」口コミの最大の原因は、「即効性のある保湿」を期待しているケースです。
No.11やNo.11aは、塗った瞬間にヒアルロン酸のように肌表面を潤す「即効性保湿剤」ではありません。先ほどもご説明した通り、肌の内部でセラミド産生能力を高めるという、いわば「肌の筋トレ」や「体質改善」のアプローチです。
効果実感には時間がかかります
筋トレを1日で終えても筋肉がつかないのと同じで、No.11も効果を実感するには、肌のターンオーバーサイクル(最低でも1ヶ月以上)を考慮した継続使用が絶対に前提となります。
「塗ってすぐに潤う感覚」を期待して使い始めると、「なんだか物足りない」「効果なし」と感じてしまう可能性が高いのです。
理由2:シワ改善はさらに長期戦(最低2ヶ月?)
No.11+のシワ改善に関しては、保湿改善よりもさらに時間が必要です。
美容クリニックで行うヒアルロン酸注入やボトックスのような、即効性のある美容医療とは全く異なります。これらは「今あるシワを一時的に隠す・止める」ものですが、No.11+は「肌の根本構造(真皮、基底膜)からコラーゲンを増やし、シワを改善する」アプローチです。
これは数ヶ月単位の、ゆっくりとした生物学的なプロセスです。公式データが「8週間(約2ヶ月)での有意差」を示しているように、これは最低ラインです。特に深いシワの改善を期待する場合は、半年以上の長期的な使用を前提とする忍耐が必要になります。
「1本使い切ったけど、シワが消えないから効かない」と判断するのは、あまりにも早計かもしれません。
理由3:価格が高く継続が難しい
「品質は良いと思うが、高価で継続しづらい」「トライアルは良かったが本品は高すぎる」といった、価格(コストパフォーマンス)に関する口コミも多く見られます。
これは製品の品質そのものではなく、継続性に関する評価です。ライスパワーエキスは、開発元の勇心酒造が長年の研究開発と、お米と微生物を使った高度な発酵技術(日本型バイオテクノロジー)から生み出す高付加価値成分です。
その価格は、これらの研究開発費と原料コストを反映したものです。「効果を実感する(最低1?2ヶ月)」前に継続を断念してしまうと、「高いお金を払ったのに、効果がなかった」という残念な結果につながりやすくなります。
【悩み別】ライスパワー11/11+配合のおすすめ化粧品
では、これまでの情報を踏まえて、具体的にどの製品を選べばよいのでしょうか。データベースに基づき、必須とされた3ブランドの主力製品を、元美容部員の視点から科学的に分析します。
【No.11】まずは保湿の土台を整えたい方へ(コーセー米肌)
・コーセー米肌(MAIHADA) 肌潤化粧水
配合エキス:ライスパワーNo.11
こちらは、No.11を有効成分として配合した保湿化粧水です。No.11の「皮膚水分保持能の改善」効果を核に据えつつ、角層細胞を柔軟にしてうるおいを引き込む「角層柔軟オイル」や、他の保湿成分(大豆発酵エキス、ビフィズス菌発酵エキスなど)を組み合わせています。
No.11の基本的な効果を、とろみのあるリッチなテクスチャーで実感しやすい処方になっており、「しっとり感が続く」「もっちりとした肌触りになる」といった、No.11の基本的な保湿改善効果を評価する声が多いです。
一方で、40?50代のユーザーからは「コクはあるが、ハリ感やシワには効果なし」という口コミも散見されます。これは、配合成分が「No.11」である以上、科学的に妥当な評価です。No.11の承認効能はシワ改善ではないため、この製品はあくまで「乾燥対策の土台構築」を主目的とすべきです。シワへの期待を持つと、ミスマッチが生じます。
【No.11a】より深刻な乾燥にお悩みの方へ(ライスフォース)
・ライスフォース (RICE FORCE) ディープモイスチュアローション
配合エキス:ライスパワーNo.11a(No.11の3倍濃縮版)
こちらは、No.11の「3倍濃縮版」であるNo.11aを有効成分として配合した、高機能化粧水です。肌荒れ防止の有効成分(グリチルリチン酸2K)も配合されています。
レビュー評価は全体的に高く、特に「しっとり感が他と違う」「肌がふっくらする」など、3倍濃縮のNo.11aならではの高い保湿効果を実感する声が多いのが特徴です。
製品説明に「乾燥による小ジワを目立たなくする」(効能評価試験済)との記載がありますが、これはNo.11+の「シワ改善」とは異なります。No.11aの高い保湿力によって肌がふっくらと満たされ、浅い乾燥ジワが目立たなくなる効果を示しており、根本的なシワ構造に働きかけるものではありません。
最大のネックは「価格」です。「品質は良いが、高価で継続しづらい」という口コミが目立ちます。120mlで8,800円(税込)という価格は、米肌(5,500円/120ml)と比較しても高額です。これは、3倍濃縮のNo.11aという高コストな原料を使用しているためであり、価格と効果実感のトレードオフをユーザーがどう判断するかが分かれ目となります。
【No.11+】乾燥もシワも両方ケアしたい方へ(ライース)
・ライース リンクルクロス (RAIZ Wrinkle Cloth)
配合エキス:ライスパワーNo.11+(シワ改善+保湿改善)
こちらは、ライスパワーエキスの開発元である「勇心酒造」自らが販売する、No.11+配合の薬用シワ改善美容液です。
No.11+のダブル効果(シワ改善、皮膚水分保持能の改善)に特化しており、目元や口元、額など、シワが気になる部位に集中的に使用する製品です。「開発元の製品」であることへの信頼感や、最新成分No.11+への期待が寄せられています。
一方で、一部の口コミサイトでは「5ヶ月朝晩と塗布したが、あまり変化が見られない」といった、「効かない」という主旨のレビューも存在します。これは先ほど「悪い口コミ」のセクションで考察した通り、No.11+のシワ改善メカニズムを考慮する上で非常に重要です。
No.11+は、肌の根本構造(基底膜、真皮コラーゲン)に働きかけるため、効果の発現には時間がかかります。数ヶ月単位での継続使用が前提であり、即効性を求めると「効かない」という評価につながりやすいと推察されます。
補足:ライスフォース リンクルボールセラム
ライース リンクルクロスと同じく、No.11+を配合した競合製品に「ライスフォース リンクルボールセラム」があります。こちらは先端に3つのステンレスボールが付いた独自のアプリケーターが特徴で、マッサージによる物理的アプローチも同時に行えるよう設計されています。「塗りやすさ」や「使用感」を重視する方は、こちらも良い選択肢となります。
まとめ:ライスパワー11の「効果」を正しく理解し、賢く選びましょう
今回は、「ライスパワー11の効果」と、その進化版である「ライスパワー11プラスとの違い」について、かなり詳しく解説してきました。最後に、40代以降の私たちがどう選ぶべきか、推奨プランで締めくくります。
「乾燥もシワも気になる」という40代以降の私たちに、理論上最も適しているのは、両方の効能が認可されている「ライスパワーNo.11+」です。
ただし、No.11+配合製品は美容液タイプが多く、比較的高価格帯になりがちです。そこで、現実的で合理的なプランをご提案します。
【木立美穂 推奨プラン】
- 全体ケア(保湿基盤):
No.11 または No.11a 配合の化粧水(例:米肌、ライスフォース)で、顔全体の保湿基盤(皮膚水分保持能)をしっかり整えます。 - 集中ケア(シワ):
No.11+配合の美容液(例:ライース リンクルクロス)を、目元、口元、額など、シワが気になる部分に集中的に使用します。
まずは保湿基盤 (No.11 / No.11a) から整え、肌の調子を見ながらシワケア(No.11+)を追加する、というステップアップも非常に合理的です。
この記事の要点を、最後にもう一度整理しますね。
- No.11は「皮膚水分保持能の改善」効果で、乾燥肌の土台(セラミド産生力)を整える。
- No.11+は、No.11の効果に「シワ改善」効果がプラスされた、乾燥もシワも気になる世代向けの進化版。
- 「効かない」という口コミは、即効性を期待している場合が多く、効果実感には最低1?2ヶ月(シワ改善はそれ以上)の継続が必要。
- 深刻な乾燥には「No.11a(3倍濃縮)」、脂性肌や皮脂毛穴には「No.6(皮脂抑制)」という専門家もいる。
ライスパワーエキスは、日本の発酵技術が生んだ、肌の根本にアプローチする、世界に誇れる素晴らしい成分です。ご自身の肌悩み(乾燥だけか、シワもか)と、継続できる価格帯を照らし合わせて、最適な一本を見つけてくださいね。
あなたの肌が、本来持つ力を取り戻すためのお手伝いができれば幸いです。